こんにちは、シニアデザイナーのペンネーム:Choi呑み親父です。
とても恥ずかしがりやなのでペンネームでスイマセン。 長年、デザイナーとして働いてきたのですが、ある時ディレクターから「HPを制作するうえでクライアントが求めてるモノは何だとと思いますか?」と問いかけられ、それについて、とても考える時期がありました。 そして出た答えは「本質を見極めるデザイン」だと思いました。 優れたデザイナーを目指してる方・これからデザイナーになる方の参考になればと思います。
目次
デザイナーは側のイメージ重視でデザインをしてしまう
大半のデザイナーは制作する際に「オシャレで格好良くて素敵なモノ」をまず最初に考えてデザインをする方が多いのではないでしょうか。私も昔はそうでした… ただ単にオシャレで格好良くて素敵なデザインで本当に良いのでしょうか? デザイナーは視覚を大切にし内面ではなく表面上でデザインを見ていただく事に満足をしてしまってる人が多いのではないでしょうか。そこに落とし穴があるのです。表面が良くても内面にあるコンテンツが顧客やユーザに伝わらないデザインでは意味が無いのです。デザイナーはアーティストではないので、自己満でデザインをしてはならないと思います。
クライアントのやり取りで良くある問題点
クライアントの依頼をもとに設計(構成ラフ)からデザインを制作していく上で順序があると思います。その中でデザインの校正や納品後に、こんな問題を体験したことはありませんか?
デザイン制作してる時の問題点(何度も修正してデザインが決まらない)
- クライアントにイメージしているデザインと違うと言われ、もう一回作り直して欲しい
- クライアントとの齟齬があり、デザインを修正して欲しい
- デザインを意識しすぎて画像だらけのサイトになってしまう(SEOキーワードが考慮されてない)
- デザインが強すぎて伝えたいことが伝わらない
- そもそも設計(構成ラフ)段階から違っていた
デザイン後の問題点(顧客の成果があがらない)
- HPは完成したが、アナリティクスで調べたら離脱率が高い
- ユーザビリティーが悪くコンバージョンまでの導線が弱い
- テキスト内容と画像のイメージが異なっていて伝えたい事がよく分からないサイトになってしまった
- 目的となるコンバージョンボタンが分かりにくいため、コンバージョン率が上がらない
- SEOのキーワードとなるテキストが少ない
どうして上記のような問題がおきてしまうのでしょうか?それはまだクライアントの本質を明確に理解できていないのではないでようか!
顧客に対して成果を上げれるHPを制作しなければ制作する意味がないのでは
そもそもクライアントが、「なぜHPを作りたいのか」をまず考えてみましょう。そこにはクライアントがHPを作るための「目的」というモノがあるはずです。では、その次に目的に向けて、どうしなければならないのかと言う「目標(コンバージョン)」が出てきます。じゃあこのコンバージョンを達成するにはどうすれば良いのかなどを、落とし込んでいけば必然的にどんな人がターゲットになり、集客をしなければならないのかが浮かんでくると思います。まさに「5W1H(When、Where、Who、What、Why、How)」が大切なのです。 ここでは、クライアントに「目的」と「目標」を明確にするためのヒアリングが必要になるかと思います。
デザイナーにとって本質を見極めるとは
- 顧客が高いお金を出してなぜHPが必要なのか、Webサイトを作る目的は何なのかをしっかり、認識しておく。
- 目的を達成するための目標をしっかり理解したうえでのデザイン設計を考える。
- 目的・目標を達成するには、どんなターゲット(エンドーユーザー)がサイトに見にくるのかを考え、クライアントが考えるコンバージョンに、そのターゲットがどうな行動をしてコンバージョンに辿り着くのかを考える。
- HPという媒体をどうなターゲットに有効活用して使てもらうのが良いのか。
- エンドユーザーの心理・行動を考えて、どうすればそのサイトを見に来るのかという背景を素人の目線になって創造してみる。
本質・エンドユーザーの背景
クライアントの本質(目的・目標)を明確に理解し、時には導き出してあげると良いと思います。またターゲットとなるユーザーがどんな年齢で、男性が見に来るのが多いサイトなのか、女性が見に来るのが多いサイトなのか、職業は何をしているのかと言う仮設を立て、ユーザーの背景を知ることでHPに必要なコンテツが決まり、デザインでの導線やデザインが活かされると思います。
顧客の目標とターゲットの事を考えてみる
顧客が目標とするモノから、ターゲットはどんな人物なのか等、デザインがあるべき根本的な考え方、色のテイスト等を考慮してデザインするとよりユーザビリティーの高い価値あるデザインに近づけるのではないでしょうか。ざっくりとした例えになるのですが、例えば今回クライアントさんが作りたいサイトは、採用サイトで優秀な人材が欲しいと言う目的があり、1000人の学生にHPからエントリーしてもらうと言う目標があるとします。そこでのターゲットは、こう考えれるのではないでようか。クライアントが求めるターゲットは新卒の学生であり、やる気を感じる勉教化で、入社して率先力になりそうな学生がターゲットになりると思います。そんなターゲットに対して今回作ろうとしている採用サイトは、どんなコンテンツが良いのでしょうか? 信頼性が感じられるサイトなのか、楽しそうに先輩社員が仕事をしている背景を出すサイトなのか等と様々な要因があると思います。クライアントの背景を明確にしてあげる事により、方向性が決まるのではないでしょうか。 また、1000人の学生にエントリーしてもらうというコンバージョンを達成させるには、どうしたら良いのかなど、しっかり自分に落とし込んでいく事で、サイト自体の道筋をしかっり立て設計できるのではと思います。
ターゲットの絞り方
クライアントがコンバージョンを達成するに至って、どんな人物がターゲットになるのかをペルソナを使って考えると良いでしょう!例えば、名古屋市の栄にあるオシャレな美容室のサイトを作るとしましょう!そして、この美容室ではオープンして間もないサロンなのですが「エクステまつ毛のサービスを始めました」と言う事をHPで宣伝して行きたいという目的があり、取り敢えずご来店してもらいたいのと、エクステまつ毛の売り上げを伸ばしたいという目標があるとします。 そんな時に考えられるターゲットとは、どんな人物像が考えられるでしょうか? きっと年齢は18〜30歳位の若い女性で名古屋市に住んでいて、大学生からOLの職業など、ありとあらゆる仮設を考え、絞り込んで行くと明確な人物像が浮かぶのではないでしょうか! 更に、そのペルソナに対して「カスタマージャーニーマップ」を作成すると、よりユーザーの行動と心理を理解し、デザインに反映させてみる事ができるのではないでしょうか!
カスタマージャーニーマップとは カスタマージャーニーの意味を直訳すると「顧客の旅」となります。顧客が商品を認知してから、購入し、さらに購入後の行動(例えば評価・レビュー・口コミなど)に至るまでを「旅」と捉え、その一連の行動を時系列で把握する考え方を、カスタマージャーニーと呼びます。
ターゲットに合ったデザインを考える
カスタマージャーニーマップを考えたら、大体のデザインのイメージが湧いてくると思います。 そこで、今から紹介する「抑えておきたい4つの要素」を気をつければターゲットに合ったデザインに近づけれるのではないでしょうか!
POINT01:カラー
カラーには人の心理(ターゲット)に働きかける効果があると言われています。カラーには無数の色があると思いますが、それぞれのカラーが持つ印象効果のことを「色彩感情」といいます。また、そのカラーが何かと結び付いて連想されている事を「色彩象徴」といいます。 例えば赤色にはイメージとして「生命・活動的・情熱的・衝動的・破壊・暴力」などがイメージ出来ますよね!また、赤色から連想させるものは「血・太陽・火・りんご・トマト」などこれ以上にたくさん連想できるものがあると思います。そういった観点からターゲットに合ったカラーを選定すると良いかもですね!また、しっかりとプライマリーカラー・セカンダリーカラー・アクセントカラーを決めてデザインを進めて行ければより良いと思います。
POINT02:フォント
フォントは伝えると言うデザインにおいて、とても重要なツールです。 良い書体は、クライアントやユーザーに対するポジティブなイメージを与えます。 ロゴに使うフォントやキャッチコピーに使うフォント、見出しタイトルに使うフォント、本文テキストに使うフォント、WebやUIデザインにおいても、とても重要な役割ですよね。 また、UIデザインを考えるのであれば文字中心で情報を整理して見せる必要があると思います。 そういった事から、読みやすい文字、大きさ、本質のイメージに合う雰囲気ある文字などを考えれれば良いと思います。
POINT03:テイスト
デザインテイストには様々な定義があると思いますが、本質を考えたテイストであれば的を絞れるのではないでしょうか。例えば士業向けのサイトを制作する依頼があったとします、いざデザインに取り掛かる際にどの様な背景にエンドユーザーがいるかを考えれればデザインテイストはポップなイメージではないですよね!きっとカッチリとした信頼がおけるデザインテイストにしなければならないのではないでしょうか!いま上げた例はざっくりしすぎてますが、ペルソナやカスタマージャーニーマップをしかっりと作ってあれば、それに基づいた本質なテイストでデザインを表現できると思います。
POINT04:カラム
Webデザインをする際に皆様はどの様にカラムを決めていますか?カラム(段組)とは、そのまま読んで字のごとく、段を組むことです。カラムには1カラム、2カラム、3カラムとあり、カラム作成はページの大まかなデザインや基礎・骨格を決める、非常に重要な部分です。 また最近だと1カラムでのデザインが増えて来てますが、意外と離脱率が一番多いのが1カラム構造だったりするので1カラムでデザインをする際はしっかりとストーリ性を持たせてデザインしていくと良いと思います。このようにカラムにはそれぞれメリットとデメリットがありますので、一度カラムについて調べて見るのも良いかもですね! ユーザーがサイトを見た際に、どのカラムが一番適してるか、コンバージョンへの導線を導きやすいかでカラムを決定して行くと良いと思います。また、レイアウトをキレイに見せるのであればグリドデザインを意識して制作するとよりキレイにコンテンツを見せる事ができると思います。
UIデザイン
UIデザインで良くある問題点で記載した「デザイン後の問題点」を解決してみてはどうでしょうか。UIとはユーザーとの接点のことでUIは英語でUser Interfaceからきている言葉です。 今回は詳しいUIの定義みたいな説明はしませんが、まずはクライアントのコンバージョン率を上げるにはユーザーがサイトを見た時の離脱率を下げなくてはなりません。 皆様は参考サイトと観られる事はありますか?参考サイトに乗っている素敵なサイトの中で、たまに「これがボタンだったんだー」という事はありませんか?いくら素敵なサイトでも、そのデザインがボタンであるという事がユーザーに伝わらないとボタンの意味がないですよね! それをクリアする方法はいくらでもあると思います。例えばホバー時にアクションを付けるとか、コンバージョンボタンの色は目立つ色にするとか、画像とテキストの関連性など、そういったことからユーザーの事を一番に考えUIデザインを取り入れて行くと良いですよね!
まとめ
デザイナーは自己の判断で良いデザインだと断言せず、本当に良いデザインとは顧客の背景をしっかり理解した上でユーザビリティーの事を考え、顧客が成果を上げれるデザイン設計しなければならないと思います。