今回は、技術翻訳株式会社様(以下、技術翻訳様)のコーポレートサイトリニューアル事例をご紹介します。長年の実績があるのに、既存のコーポレートサイトではその価値を伝えきれていないという葛藤を抱えておられた技術翻訳様が、どのようにしてその壁を乗り越えたのか。代表取締役社長の烏田様、営業部の京谷様にお話をお伺いしました。
創業60年、ずっと大切にしている文化

まずは、事業内容について教えてください。
私たちは1967年の創業以来、製造、IT、法務、医療、財務といった高度な専門知識を要する分野の翻訳や、通訳、DTP、図面編集、動画制作といった多言語に関わる業務を幅広く手がけてきました。対応言語は60言語以上に及びます。
技術翻訳様の強みはどういった部分でしょうか。
単なる文書翻訳にとどまらず、CAD図面の編集やパンフレット制作、動画の字幕・ナレーション対応などワンストップで提供できるのが強みです。企業の海外展開や多言語対応における課題に対して、どこに相談すべきか分からないといった段階から伴走し、最適な形でのコミュニケーション支援を行っています。そして、著者が誰に何を伝えたいのかを確認・推測し、その意図が自然に伝わるよう表現を設計することを大切にしています。難易度の高い案件や急ぎの案件にも柔軟に対応できる点も、お客様から評価をいただいています。「こんなことできない?」と相談された際、基本断らないというのが弊社の文化なんです。ただ、リニューアル前のコーポレートサイトでは、そういった会社の姿勢であったり、幅広い対応力というものを表現できていませんでした。
感じていた「もどかしさ」を解消するために
サイトリニューアルのきっかけを、改めてお伺いしてもよろしいでしょうか。
正直に言うと、社内ではずっと、もどかしさを感じていました。営業リソースには限りがあり、私たちが直接お会いして説明できるお客様の数には限界があります。一方で、既存のコーポレートサイトでは「技術翻訳が何をやっているか」という最低限の情報掲載にとどまっていました。もともと翻訳に限らず、通訳や多言語コンテンツ制作、周辺業務まで含めて柔軟に対応できており、長年の実績と幅広い対応力があるのに、サイトからそれが全く伝わっていないというもどかしさ。そして、ウェブサイト自体を、私たちの代わりに24時間働いてくれる営業ツールとして機能させる必要性を感じたのがきっかけです。

リニューアル前のサイトで抱えておられた課題について、詳しくお聞かせください。
産業翻訳、法務翻訳、医療翻訳などといった多岐にわたる翻訳サービス、そして翻訳以外にも、通訳やCAD図面編集、多言語動画制作など、実は私たちが他にも得意としていることが、既存のサイトでは整理されておらず埋もれてしまっていました。これにより、サイト上でみたときに「翻訳会社」としての一般的なイメージにとどまり、本来ご相談いただけたはずの案件を取りこぼしているのではないかと、課題を感じていました。
ロジカルな提案と担当者の印象が決め手だった
Grow Groupを選んだのはどういった理由でしたか。
複数の制作会社さんにお話を聞いて比較検討していたのですが、Grow Groupさんの提案が一番、当社の課題に対して現実的で実行イメージが持てるものでした。そして、担当プロデューサーさんの印象が良かった。非常にロジカルで、私たちの複雑な事業内容を短時間で正確にキャッチアップしてくれました。さらに、提案の中にあった「課題から探す」というメニュー構成を見て、まさにこういうものが自分たちのサイトにも必要だとちょうど思っていたところだったんです。プロデューサーさんの提案を聞いて、この人たちなら私たちの概念を形にしてくれると思いました。私たちが作りたいものを、すでに理解してくれている安心感がありましたね。
今回のプロジェクトで掲げた最終的なゴールは、どのようなものだったのでしょうか。
単なる情報発信ではなく、技術翻訳のサイトを訪れた方が「ここなら自分の課題を解決してくれそうだ」と確信し、問い合わせというアクションを起こしてもらうことをゴールとしました。そのために、サイトのコンテンツを抜本的に見直し、どうやったらお客様がご自身の課題に沿うコンテンツを探しやすくなるかについても、Grow Groupさんにかなり相談したうえで、社内でも悩みながら検討を重ねました。そして、実績・お客様の声のページで、累計取引社数やプロジェクト件数、納期遵守率99%といった、これまで社内だけで保有していた宝物のようなデータを強みとして伝えることで、安心して任せていただける空気感を作ることを目指しました。また、個々のページがLPとしても機能するよう、1ページ内で情報が完結することを意識した作りにしました。

実際の制作プロセスのなかで、印象に残っている出来事はありますか。
SEOの観点から、ページ内のキーワードの選び方やコンテンツの構成について深いアドバイスをいただいたことです。リニューアル前は、私たちが何ができるかをサイト上で表現していましたが、今回のリニューアルではお客様起点での考え方をかなり意識しまして、お客様が私たちに何をしてほしいのか/お客様は何を探しているのか、そしてどのような言葉で解決策を探しているかという視点に切り替わりました。それにより、技術翻訳の情報発信に対する考え方が大きく変わったと感じています。結果として、サービス内容の説明だけでなく、お客様の利用シーンを意識した形でコンテンツを構成できた点は大きな成果だったと思います。
サイト公開後、問い合わせの内容に劇的な変化が表れた
完成したサイトについて、どのような感想をお持ちでしょうか。
トップページの浮遊している丸い図形を手で包み込んでいるデザインが気に入っています。世界各国の言語で「言葉」を意味する文字が、丸い図形の周りに浮きあがりながら流れていく。あれを見ていると、ついクリックしたくなってしまいます(笑)。滞在時間を延ばしたいという私たちの意図もあり、それを見事に表現してくれました。実は一番最初のデザイン案はあまり私たちの好みではなかったのですが、そこから何度か対話を重ねて、言葉の多様性を感じさせる今の独創的なデザインにたどり着きました。
サイト公開後、問い合わせの内容に何か変化はありましたか。
これまでは翻訳の問い合わせが中心でしたが、リニューアル後は「通訳」と「CAD図面翻訳」の問い合わせが急増しました。考えられる要因として、今回構築していただいた資料ダウンロードの仕組みのおかげだと思っていて。社内で資料をどんどん作成して、それを資料請求ページに自分たちでアップロードできる環境を作ってもらえたので、それによってお問い合わせの幅が広がったように思います。通訳に関してはページを独立させ、実績を詳しく掲載した効果が現れているかと。ほかには、「課題から探す」や「実績・お客様の声」といったコンテンツを通じて、具体的な利用シーンを提示できるようになったことで、技術翻訳のサービス内容や対応範囲をよりイメージしていただきやすくなったと感じています。
多言語の包括的パートナーへ
技術翻訳様のお客様など、周囲からの反響はありましたか。
これまで以上に、翻訳にとどまらない多言語関連のご相談をいただく機会が増えてきました。当社としても認知を広げていきたいと考えていた領域での反応が得られている点は、今回のリニューアルの一つの成果だと捉えています。
最後に、技術翻訳様の今後の展望についてお聞かせください。
社名に「翻訳」と入っているので翻訳専門の会社と思われがちですが、今後はその枠を超えて、多言語に関するあらゆる課題を包括的に解決できるビジネスパートナーとしての地位をより一層確立していきたいです。何か困りごとがあったときに、「まず技術翻訳のサイトを見ればヒントがある」と思っていただけるような、価値ある情報発信を続けていきたいですね。Grow Groupさんには、これからもその歩みを支えていただけることを期待しています。




